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GSTが脳神経系に及ぼす影響・メカニズムの解明

中野脳神経外科クリニックと連携し脳のfMRIを活用してGSTが脳に与える影響のデータ分析・臨床を開始しました​。

 

呼吸法瞑想・音楽療法が​愛情ホルモンのオキシトシンの分泌を促す臨床データや、音声心理士のソフト解析データでの潜在意識や自律神経に多大な影響があるというエビデンス効果を実証してきましたが、そのメカニズムやシステムは解明されていません。

​今回はUNI H&H大学院で顧問として関わっていただいている中野脳神経外科クリニック副院長の中野医師の協力のもと、脳部位や神経ネットワークに働きかける作用の解明のために、脳のfMRIを用いて、臨床データ構築、解析研究を開始いたしました。

扁桃体、デフォルトモードネットワークの働きを計測するために内側前頭野で解析しています。

研究プロトコール
【趣旨】2005年のアメリカ国立科学財団に報告によると、人間は1日に60,000回の思考を無意識に行っており、その80%がネガティブな思考そして、95%が前日と同じ思考を繰り返している。思考の変化に重要な意識の変化を、一般財団法人UNI H&H大学院で研究開発された、モーツァルト音楽と特殊速聴音源を掛け合 わせた「MOZART GST」を聴くことでの脳への影響を計測して、推察していく。

【概要】速聴音源に高周波を加えることによって脳のシナップスの形成の効果が上がると考えられている。

高周波には副交感神経を優位にするデータも出ている。

その高周波を含んでいる音楽としてモーツァルト音楽は音楽療法の観点から使用されている。

耳のアインシュタインと呼ばれているアルフレッド・トマティス博 士が提唱しているトマティス理論によると、4000Hzの周波数は延髄に響き副交感神経を優位にすると考えられている⁽¹⁾。

また、リラックス状態(アルファー波の 出現)に1/fのゆらぎは大きく関わっている⁽²⁾ 。

和合治久先生の実験の結果によると、モーツァルト音楽を聴いた後に、唾液コルチゾールの減少、唾液IgAの増加、 唾液インスリン増加などが確認され、4000Hz以上の周波数(高周波)、倍音、1/fのゆらぎが豊富に含まれているモーツァルト音楽は副交感神経を優位にするこ とが確認された。

⁽³⁾また、脳のエネルギーの90%は聴覚から得ており、高周波をエネルギーに変えるダイナモ(発電機)が低周波の240倍存在していると考えら れていることから、脳のエネルギーの供給にはモーツァルト音楽は有効だと考えられる。

人間の左脳で認知できる音の限界は3.9倍速までと言われていて、実験では約3.5倍速までは聞き取れている⁽⁴⁾。

ウェルニッケ中枢が速聴によって活性されること は分かっている。また、1.7倍の速聴音源での実験では両側下頭頂小葉(bilateral inferior parietal lobe)、前頭葉(superior frontal lobe)前頭葉内側面 (medial frontal lobe)の活性値が上がっている⁽⁵⁾。通常音を50,000倍速以上に速聴化している特殊速聴音源と高周波が豊富なモーツァルト音楽を掛け合わせた MOZART GSTの脳の活性値をfMRIを使用し計測していく。

【実験実施機関】一般財団法人UNI H&H大学院
【実験実施場所】中野脳外科クリニック
【実験対象者】主な疾患の無い健常者対象
 

  被験者  上田悠貴 

  医師  中野 文
検査技師  奥田優一


【実験内容】 fMRI(機器番号記入)を使いCONN toolbox17で脳画像データを解析。
①モーツァルト音楽及び、MOZART GSTを聴く前にfMRIで計測。
②モーツァルト音楽及び、MOZARTGSTを聴いた後にfMRIで計測。
【使用楽曲】 通常モーツァルト:モーツァルト音楽はバイオリン協奏曲第4番二長調K218第3楽章、バイオリンとピアノのためのソナタ第34番変口長調K378第1楽章、カサッシオンK63第5楽章
MOZART GST:HEALTH&HAPPINESS
【参考文献】 [1]トマティス、アルフレッド:「モーツァルトを科学する」( 窪川英水訳)、日本実業社、東京、1994. [2]佐巻優太, 多田大希, 渡邉志, 白濱成希, 中谷直史, 冨田雅史, & 森幸男. (2016). 超音波領域における1/f ゆらぎ音がもたらす心身ストレス緩和効果の一検討. バ イオメディカル・ファジィ・システム学会大会講演論文集 (No. 0; Vol. 29, pp. 103–106). バイオメディカル・ファジィ・システム学会. https://doi.org/10.24466/pacbfsa.29.0_103 [3]和合治久(2006). 「心体美を守る音楽療法ーモーツァルト音楽の活用ー」日本心体美学会誌,vol:2,no.1 [4]村越英樹, 清山信正, 今井篤, 都木徹, & 石島辰太郎. (2012). 速聴トレーニングによる速読速度の向上について. 日本e-Learning学会誌 (No. 0; Vol. 12, pp. 33– 38). 特定非営利活動法人 日本e-Learning学会. https://doi.org/10.32144/jela.12.0_33 [5]Buchweitz, A., Mason, R. A., Meschyan, G., Keller, T. A., & Just, M. A. (2014). Modulation of cortical activity during comprehension of familiar and unfamiliar text topics in speed reading and speed listening. Brain and Language (Vol. 139, pp. 49–57). Elsevier BV. https://doi.org/10.1016/j.bandl.2014.09.01

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GST試聴後では下記の減少がみられた • 扁桃体のネットワーク結合性が低下 • 海馬のネットワーク結合性の低下 • 前頭極のネットワーク結合性の増加 (Before-afterで計測、マイナスは結合性増加、プラスは結合性低下)
扁桃体と海馬のネットワーク結合性がともに減少したことはストレス反応が低下しそれに連結するストレス記憶が低下したのではないかと考えられる。その反面、未来志向に重要な前頭極のネットワーク結合性は増加している。
以上のことを考えるとストレス反応及び、負の記憶の思いだしが低下し、未来志向がGST試聴後に働いたのではないかと考えられる。

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